BRAND LOGO
スポーツが本来持っている普遍的・社会的価値を広く伝え、スポーツの力でよりよい未来を目指すクロススポーツマーケティングが、八戸において、従来の体育施設、スポーツアリーナに続く“第3の柱”となるべき施設の設立、運営に取り組まれているというお話を伺いました。それは、あらゆる人に開かれ、地域とともに持続的に成長していきながら、地域独自の活力を生み出す「日本型多目的スペース」という全く新しい発想で、スポーツ本来の持つ夢や希望、また地域施設のあるべき姿を提示できるようなものになるだろうと、僕自身、非常に共感を覚えました。この新しい概念をクリアに伝えていきたいと考えたのが、「FLAT(フラット)」というコンセプトです。市民をはじめ「氷都八戸」を愛するすべての人々が、立場を超え、分け隔てなく自由に集まるフラットな場。用途を限定せず、使いやすいフラットな可能性のある場。民間×行政の新しい連携モデルによって実現する空間で、次世代へきちんと引き継がれていくサステイナブルな場。「FLAT」というコンセプトには、「平等」「自由」「未来への基盤」という3つの要素を集約しています。スポーツ施設としてだけでなく、次世代の社会に貢献していく日本の新しい「地域共生拠点」という理念を伝えていきたいと考え「FLAT」をそのままブランド名としました。
スポーツフィールドであることを軸に、暮らしに寄り添う多彩なユーティリティを持ち、そこに集う人々の笑顔と新しい価値が生まれるーーあらゆる人に開かれたFLATな空間が、日本の豊かな未来に繋がっていくことを願い、空間においても、その理念が表現できるようなデザインに取り組んでおります。
ロゴデザイン
「FLAT」のロゴは、「平等」「自由」「未来への基盤」という3つの要素を、ひとつのアイコンとして表現しています。世代を超え、国境を超え、すべての人が、これまでにない自由な発想に基づく使い方で、地域社会の未来を築く場のデザインにあたってイメージしたのは、日本の「間」の考え方です。最適な素材を選び、ムダを削ぎ落とし、シンプルに、優れた効率を追求するデザインで機能性を高めていく。必然的に環境負荷も低くなり、将来的に時代の変化に沿ったアレンジもしやすい。これからの地域共生拠点とは、継続的に使いやすく、自由に変えていくことができる空間であるという思いを、究極にシンプルなロゴデザインに込めました。「FLAT」の「F」をイメージした二本のラインはフレキシブルで開かれた空間を表現しています。次世代のスポーツ文化を創造し、スポーツのダイナミックな楽しみと、自分らしい生き方を自分らしく表現するというスポーツの極めてリアルな手触り感を両立する場。同時に、地域の課題を解決し、人々の豊かなコミュニケーションが生まれる場。そんなフラットで自由なプラットフォームでありたいという意思を象徴するようなロゴデザインとなっています。
クリエイティブディレクター/SAMURAI代表
佐藤可士和
AREA
FLAT HACHINOHEエリアガイド
FLAT ARENAフラットアリーナ
スポーツ・ビジネス・ソーシャルの3つのステージとして、年間を通じてフル活用。民間×行政の新しい運営モデルにより、次世代へのビジョンを示す、全く新しいフィールドを目指します。
・通年型アイスアリーナは、八戸のシンボルであるアイスホッケー・アイススケートの拠点として活用(アジアリーグ所属アイスホッケーチーム「東北フリーブレイズ」ホームアリーナ、市民アイススポーツでの使用)
・移動式フロアにより、バスケットボールをはじめ各種アリーナスポーツでの活用
・コンサート、イベント、コンベンションなどの商業活用
・地域の学校体育、地域行事の場として年間を通じた共同利用により、社会資本コストの軽減に貢献
FLAT-Xフラットクロス
すべての人がクリエイティビティを発揮できる、フレキシブルな多目的スペース。メイン施設であるFLAT ARENAと、外に開かれた空間の中間に位置するガラスボックスは、これまでの価値とこれからの可能性の結節点。FLATというコンセプトのシンボルとして、すべての人に開かれた場所としての可能性を追求します。
・ケータリングや販売などFLAT ARENAでのイベントをサポートするスペースとしての活用や、地域の人々が集まるマルシェの開催など、新旧の価値がXROSS(交差)する象徴として、自在な使い方が可能。
・その他、各種イベント、セレモニー、教育プログラムなど、地域に開かれた様々なニーズに応えるスペースに。
FLAT SPACEフラットスペース
誰にでも開かれた新しい屋外公共空間。メイン施設FLAT ARENAのエントランスから外に広がる、物理的にもフラットな空間は、これからの地域共生拠点のステージとして人々の可能性を育みます。
・屋外でのスポーツをはじめ各種イベントで活用。誰にでも使いやすい見通しの良いフラットなスペースに。
・FLAT ARENA、共用部分であるFLAT-Xとの連携した使い方も可能。「支える」「助け合う」「教える」など、地域文化の多彩な魅力を育む、誰にでも開かれた空間に。
FLAT PARKフラットパーク
八戸駅西地区の区画整理など周辺との一体開発・連携により、地域により開かれた公共空間へ。
・JR八戸駅西地区「集」ゾーンを中心とした周辺区域における、市民との様々な交流の場として活用。
・八戸駅西口から続くシンボルロード「FLAT STREET」や、隣接する公園や学校、居住地域と緩やかにつながる、開かれた地域共生拠点を目指していきます。
STRATEGY
実現のための5つのポイント
行政と民間企業の「FLATな共創モデル」へ
スポーツ・音楽・各種イベントといったプロ興行の多目的利用だけでなく、学校体育施設としての共有利用や市民による利用も積極的に促進。年間100%稼働を前提とし、市民にも開かれたバランスの良い安定的な運営を図ることで、少子高齢化などの時代背景によるこれからの新しい地域社会需要に応える、全く新しいスポーツ施設のあり方を実現します。民間事業のノウハウを活かしながら、地域利用にも対応した施設建築設計を行うことで、行政側のコスト及び人的負担を大幅に軽減、次世代へのビジョンを形にしていきます。
スキームの特徴:新たな官民連携の形
これまでのように、100%行政主導による施設の建築・運営や、一部の指定民間事業者が運営を請け負うといった方式とは異なり、民間事業者としての私たちが建築・運営を総合プロデュースし、地元行政が必要な期間・部分だけを使用するという、全く新しい未来型のビジョンを持ったスキームです。これまで日本になかった「行政による民間施設の利活用」というスタイルは、これからの地方都市のあり方にフィットし、コストや人的資源の効率的な活用という面においても優れた効果を実現し、地域の新たな賑わいを創出していきます。
スポーツを核に「地域の魅力」を咲かせていく
地域に育まれた魅力的なスポーツや文化を反映させた真の地域密着型施設を目指し、無駄のない、地域のニーズにもフィットした、効率的な運営を実現します。「氷都八戸」のシンボルであり、多くの市民に長年愛されてきたアイスホッケーをはじめとするスケート文化の活性化を中心に据え、通年型アイスリンクをベースとしながら、使用用途によって床への転換が可能な基本スペックを設計、地域の顔となる存在を目指します。さらに、八戸駅西地区の区画整理と併せ、周辺との一体開発を推進。隣接する公園や駅前からの「シンボルロード」などと連携した、地域ぐるみの利用・運営も可能です。
コンテンツとの一体経営による
「プロフィットセンター化」
八戸市と郡山市をホームタウンとするアイスホッケーチーム「東北フリーブレイズ(アジアリーグ所属)」のホームアリーナとして、チームと連携した「一体経営」を推進していくことで、ハードとソフトが一体化し相乗効果を生むことによる、リアルな収益性強化を実現していきます。欧米の文化やエンタテインメント環境との様々な違いを考察し、日本の地域特性を活かした、これからの市場にフィットする持続的イノベーションスタイルの施設経営を目指します。
各界のプロフェッショナルなスタッフによる
「FLATなチーム編成」
コンセプト・設計・建築・ファシリティ・運用など、それぞれの専門ジャンルで活躍するプロフェッショナルに依頼し、目的のために最適化された「共創型プロジェクトチーム」を編成。それは、「FLAT」のコンセプト立案段階から有機的に連携した、アイディア創発スタイルのクリエイティブチーム。社会の流れを鑑みた真の効率性を追求しながら、次世代の公共施設にふさわしい形を実現していきます。
TEAM
プロジェクトチーム
事業主 / 総合プロデュース
クロススポーツマーケティング
建設・運営の主体として、事業設計及びプロジェクトの推進を図る。官民連携の新しい形を構築し、事業に必要なプロフェッショナルチームを組成し、次世代型の有機的なつながりを実現。これからの地域社会のフラッグシップとなる、新しい場所・施設のあり方を創造する。
“東北フリーブレイズのチーム経営やゼビオアリーナ仙台でのアリーナ経営等、スポーツにおける様々な分野で培ったノウハウを活かし、また行政や各分野のプロフェッショナルとも連携を深めながら、日本社会に合った新しい”FLAT”を創りだします。”
プロジェクトマネジメント山下PMC
計画の初期段階から、事業主のパートナーとしてプロジェクトマネジメントおよびプロデュースを総合的に支援。
”過去の慣例にとらわれず、国内外から集まった各分野トップレベルのパートナーの力を最大限に結集し、ここ、八戸だからできる"FLAT"を実現していきます。”
クリエイティブディレクションSAMURAI
ブランドコンセプトの構築、アイコンとなるネーミング・ロゴデザイン・サイングラフィックなどの開発に加え、コンセプトを具現化した外装・内装の空間デザインを手がける。誰にでも分かりやすい、あらゆる人に開かれた、全く新しい場所をデザインする。
”このFLAT(フラット)という新しい概念が社会の次の未来を提示し、新しいコミュニケーションが生まれる場であるFLAT-X(フラットクロス)から展開される今後の可能性に期待しています。”
設計・施工戸田建設
FLAT ARENAの建物本体に関する設計・施工を担当。これまでの建設ノウハウを活かしながらも、従来の体育施設建設とは異なるアプローチで、コスト効率・空間効率を最大化させる取り組みを実施。
”氷都八戸にふさわしいコンパクトで多目的に利用できる、誰もがふらっと立ち寄れるようなアリーナを設計・施工のトータル技術で実現します。“
UTILITY・FEATURES
ユーティリティ
アイスリンク利用時
アジアリーグアイスホッケー所属の東北フリーブレイズがホームアリーナとして使用するだけでなく、プロ・アマを問わず、さまざまな氷上スポーツを行うことが可能です。また、氷上スポーツを学ぶ場として、地域の学校体育での利用も予定しています。
※実施可能競技:アイスホッケー,フィギュアスケート,スピードスケート(ショートトラック),カーリングetc.
アリーナスポーツ利用時
アイスリンクの上に移動式フロアを設置することで、床への転換が可能。各種スポーツで使用するコートを設置し、さまざまなアリーナスポーツを行うことができます。プロリーグや国際大会の誘致から、地域における各種大会の実施、市民の練習利用など、あらゆるシーンでの活用が可能です。
※実施可能競技:バスケットボール,バレーボール,フットサル,ハンドボール,バドミントンetc.
その他利用時
アリーナスポーツ利用時と同じように、移動式フロアを設置して床へ転換することにより、スポーツ以外の各種イベントも実施可能となります。広域から集客を見込めるコンサートなどの大規模イベントから、物産展(マルシェ)や各種展示会・イベントなど、地域に密着した催事にも幅広く利用することができます。
※想定実施イベント:コンサート,コンベンション,展示会,物産展etc.
施設特徴
FLAT ARENA内の工夫
アイスリンクをベースとした多目的フロアを中心に、設計部分からファシリティにいたるまで、施設内の多目的性を高めるためのさまざまな工夫を施していきます。プロスポーツやコンサートのような集客力がありエンターテイメント性の高いイベントから、地域イベントや市民の皆さまの利用、学校体育利用時等、日常の地域に根差した利用時まで、それぞれにおけるシーンを想定し、空間効率を上げていきます。
諸室やエントランスの工夫
施設内部だけでなく、諸室やエントランスについても多目的性・空間効率を高める工夫を施していきます。特にエントランス部分に設ける「FLAT-X(フラットクロス)」は、施設全体をこれまでのような「アリーナ」という概念で捉えるのではなく、外側とつながり、あらゆる人に開かれた、さまざまな使い方を可能にします。ここで行われる単独での各種催事や、公園のイベントと連携した使い方、日常的な地域の皆さまの憩いの場としての使い方など、活気あふれる自由なシーンを想定しています。
演出設備等の工夫
施設内の演出設備についても、最新の設備を揃えるだけではなく、使いやすさにも配慮しながら計画を進めています。エンターテインメントでの利用時における華やかな演出を可能にするのはもちろん、それらの設備を地域の大会やイベントなどにも手軽に活用いただけるように計画中です。また、競技者のみならず、観客にとっての「観やすさ」にもこだわり、照明設備についても施設全体の開発段階から準備を進めております。
INFORMATION
OUTLINE
住所 | : 青森県八戸市大字尻内町字三条目7-7 |
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敷地面積 | : 約15,000m² |
建築面積 | : 約5,150m² |
延べ面積 | : 約7,200m² |
構造 | : 鉄骨造、RC造 |
階数 | : 地上2階 |
建物高さ | : 約17m |
着工時期 | : 2018年12月 |
開業時期 | : 2020年4月 |
収容人数 | : アイスホッケー利用時 3,500人規模収容 バスケットボール利用時 5,000人規模収容 |
本件に関するお問い合わせ先
FLAT HACHINOHE
TEL | : 0178-20-7821(営業時間10:00-17:00) |
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FAX | : 0178-20-7822 |
: flathachinohe@xsmktg.com |